◇ 高齢者は男も女もつらいよ

    厚労省によれば日本の貧困率は16%。6.4人に1人が貧困で1940万人になります。 65歳以上の夫婦のみの世

  帯は4世帯に1世帯、同じく単独世帯では2世帯に1世帯。 その多くは女性の1人暮らし世帯です。

  貧困者は最初から存在しません。 格差と貧困は現在の社会が作りだしたものと断言して良いでしょう。

  「努力しないから定収入」という世間の常識は一掃されました。 

  勤労者の4割が非正規労働者で、市町村役場で働く人でさえ2〜3割が非正規だといいます。

  低賃金で働く若者を抱えている世帯は、ごく普通となっています。S教授の調査によれば岩手県のA町全世帯

  の39%が生活保護以下の収入しかありませんでした。

  一方、数字上の貧困は分かるが「生身が見えない」のも事実です。なぜか。

  普段の服装では分かりませんし、貧困者は気心知れた仲間を作れず孤立している状況にあります。

  私がこの間に関わった相談事例から現在の貧困を紹介します。

     @ Hさん(79歳女)年金月18万円。40代の娘2人と市内アパートに居住。
       長女は事故後遺症のためアルバイで1ヶ月に1万円弱の収入。次女は病気の
       為働けないので月1万円程度の生活保護を利用。今の悩みは自分が亡くな
       った後の娘たちの生活が心配と話す。

     A Mさん(78歳女性)年金月18万円。30代の病気を抱える息子と同居。
       関東方面の専門学校に通わせた際の教育費・インターネット料金など月々
       の支払いに追われ、国保税・固定資産税等を滞納にいたり、家屋が差し押さ
       えになった。 共に市役所へ同行し担当職員と協議し、月4万円を年金から
       引き落としすることで 差し押さえは解かれた。

 ◇ わたしも貧困? あなたは?

    先の国民基礎調査を基に1人年収124万円、高齢者夫婦248万円以下は貧困世帯と定義した学者がいました。

   現状は年金月10万円以下の人は4割です。 したがって高齢になっても生活する為に働かなければならない

   のが実態ではないでしょうか。コンビニ店員・タクシー運転手・惣菜加工所・清掃作業・土木作業・ホームヘルパ

   ー等で働いている高齢者をごく普通に見かけます。

    また、高齢者の運転免許返上者が急速に増えています。 その是非はともかく年間36万円かかる車両維

   持費用が捻出できず、手放さざるをえない姿が浮かんできます。

    私は、1年間の臨時職員時代も含め31年間社会保険に加入していました。結果、昨年は135万円の年金をい

   ただき、そこから介護保険料53,000円・国保税75,000円が引かれました。 1人暮らしであれば、車所有は言

   うに及ばず自宅維持経費(電気・水道・光熱費等)を引くと安らぎを誘う酒代の捻出も難しい状況下です。

   生活と健康を守る会は「生活保護基準以下しかない収入のない世帯には課税しないこと、窓口負担・利用

   料負担を免除すること」を年2回の厚労省交渉で要請しています。

    実態はどうでしょう。居住している滝沢市の介護保険料減免対象者は月収8万円以下の人に限られています。

   そのため私はシャットアウトされました。 2013年から始まった生活保護基準引き下げは、今年の10月またも

   行われようとしています。そして生活保護利用者の意見は一切遮断し、一方的に推し進めようとしています。

    医療介護にかかる費用は保険料含めゼロ、手軽に利用できる交通手段の確保、皆が集う公民館使用料は

   ”無料で!”くらいは実現させましょう。手始めに今、住んでいる市町村に現状に苦しむ声を届けましょう。