「 "ぼんやり脳”のススメ 」
       
川久保病院 (小児科) 小野寺 けい子 医師
     
  「うっかりミスが多くなった」 「作業能率が悪くなった」 「意欲が低下した」 「物忘れが多い」 など仕事や家事に

 支障をきたし、「認知症の始まりではないか?」と受診する働き盛りの40〜60代の人が増えています。

  こんな人は段取りよく効率的に作業をこなすための脳の働きが低下している可能性があります。

 毎日多忙で、大きなストレスにさらされ、脳の働き過ぎによる「脳過労」状態といえます。インターネットの普及など

 による情報にあふれた生活も影響しています。

  脳の働きは3つのプロセスで成り立っています。  第1段階は情報の入力、
                                 第2段階は情報の選択・創造、
                                 第3段階は情報の検索・出力です。
 これを図書館に例えると
       @ 新しい本を入手
       A 本を仕分して棚に整理・保存
       B 必要な時に必要な本を探し出す   ということになります。

  脳過労では@〜Bがスムーズにいきません。 スマホ依存症などによる情報過多で脳の図書館は不要な雑誌

  や本が乱雑にあふれ、本棚が整理されていない状態です。そのため、肝心な時に大切な本が見つからないのです。

  かつて「ぼんやり」している時は脳の活動が止まっていると考えられていましたが、この時に気持ちのメンテナンス

  や精神を平穏にするような大事な働きをしている事がわかってきました。

  3つのプロセスは同時には活動できず、五感で情報を収集している時には第2の機能は一時的に停止します。

  脳を活性化して、やる気を出すには外界の情報を遮断して「ぼんやり」する事も必要です。

  時にはぼんやり、リラックスして自分を見つめ直し、脳のメンテナンスにも心がけましょう。