「前立腺がん検診について」
                                  川久保病院 内科
                        伊藤 雅天(まさたか)医師
   
   前立腺がんの発見のためには、血液でPSA(前立腺特異抗原)を調べます。 

 普通でもPSAは血液中に存在しますが、前立腺がんになると大量のPSAが血液中に流れ出します。

 この性質を利用して前立腺がんを発見するための指標=腫瘍マーカーとして用います。

 健診では一般的に4ng/mlが基準値です。がん以外では前立腺肥大症 ・ 前立腺炎 ・ 射精 ・ 外部からの刺激な
 
 どで濃度が高くなります。
 
   PSAは前立腺がんの可能性をチェックする上でかなり精度の高いマーカーですが、あくまでも「前立腺がんの疑い

 がある」というだけで、それだけで「がんである」と断定はできません。

  基準値以上の場合、泌尿器専門医で二次検査を行うことになります。

 その検査には直腸診(肛門から直腸の隣にある前立腺のシコリを調べる診察法)超音波検査、前立腺生検(通常入院

 して検査、局所麻酔をして肛門から前立腺に針を刺し組織を採取する方法)などがあります。
 
   平成28年度の盛岡市検診では、受診者7,279人のうち、PSA 4ng/mlの基準値以上の要精密検査者数が412人
 
 (5.7%)、うち二次検査を受けた方が319人、がん発見者数は53人、がん発見率は0.73%。

  結果的には基準値以上の方の14%程度は前立腺がんであったことになります。
 
   基準以上の場合は、専門医を紹介いたしますので、担当医にご相談下さい。
 
 なお、以前基準値以上で精密検査を受けたことがある方は健診の対象外ですので自己申告してください。