今年は花粉の飛散が少ないためか、例年よりアレルギー症状を訴えて受診される方は少ないようです。




眼科科長 及川 拓 医師
 国民の3人に1人がアレルギー症状を持つといわれる時代

 今や、国民の3人に1人(約4,000万人)が何らかのアレルギー症状を持つといわれる時代。私の日常の診療でも

、毎日のようにアレルギー症状や所見を持つ方にお目にかかります。

”アレルギー性結膜炎”は全人口の15〜20%(約2,000万人)が有していると推定されています。

年齢分布では10代にピークがあり、加齢にともない徐々に減少していきます。


 ”花粉症”の症状とその原因

 ”花粉症”の症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻の症状があり、かゆみ・異物感(ごろごろ感)・目まい・まぶ

たの腫れなどの眼症状もあります。”アレルギー性結膜炎”は、”花粉症”の部分症として起こることも多いです。

その原因(アレルゲン)はダニやカビ、花粉などがあります。
                 花粉症出現 時期や程度には違いあり

  ちなみに、花粉アレルゲンには、スギ・ヒノキ・シラカバなどの樹木、カモガヤなどのイネ科野草、ブタクサ・ヨモギなどのキク科野草などの

  花粉があります。季節や地域によっては、症状出現の時期や程度には違いがあることがあります。


                 原因(アレルゲン)を遠ざけよう

  理想的な対処法としては、アレルゲンとなるダニ・カビ・花粉に接触しないようにすることです。

  現実的には難しいことですが、 ダニを遠ざける方法としては ・寝具類にひそむダニ増殖を抑制するために布団乾燥と掃除
                                   
                                         ・空気清浄機を活用する
                  
                                         ・室内の掃除法を工夫する

                  
                         カビの対処法としては  ・除湿を行う
                         
                                         ・適度な換気を行う
                       
                                         ・結露を生じさせない
 
                         花粉の対処法としては ・花粉飛散情報を入手、活用する
                
                                         ・外出を控える
                   
                                         ・外出時にはマスクなどを着用し完全防備する
                 
                                        ・花粉を室内に持ち込まない
 などです。

                          重症の場合、定期治療が大事

   症状が出た場合には、有効な治療をすること。アレルギー性結膜炎が軽症の場合には、まず点眼薬を使用します。

  重症の場合にはステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬などを使用しますが、この点眼薬は副作用が出現することもあり、しっかりと定期受診

  することが大事になります。

   今のところ根治するのは難しい”アレルギー性結膜炎”ですが、今後の治療の方向性としては、「治療と並行した予防治療」が主体となって

  いくと考えられています。