書籍名:

  「八朔の雪
     〜みをつくし料理帖
」  
               


     著者 高田 郁

   発行 角川春樹事務所 
  

 ※ 八朔の雪:八月朔日(ついたち)に吉原の遊      
      女たちが白無垢を着ている情景のこと


  いま話題となっているNHKの時代劇で、黒木華主演「みをつくし料理帖」の原作、第1巻である。

 高田郁はこのシリーズものを執筆開始から5年をかけ 10巻で完結させた。上方生まれのヒロイン澪

 (みお)が 江戸料理人として成長する時代小説である。

  両親を水害で、奉公先を火災で失い天涯孤独となった澪を支えたのは、料理屋の主人はじめ、人情

 味にあふれ額に汗して働く市井の人々であり、その情景が活写されている。

 次々に困難が道をふさぎ、頭上には暗雲が垂れ込める。多くの労苦に耐え、精進を重ねれば、やが

 て雲は晴れ、真っ青な空を望める・・・と澪は奮闘する。

  昨年、盛岡で高田郁のサイン会があり、その為にわざわざ北海道から来県した友人と行った。

  サイン会で、名前と作品への感想を聞かれ、とっさに「先生の本を読むことが、今の生き甲斐になっ

 ています。」と答えた。すると彼女は笑顔で手を差し出し、「村上さん、あなたを私の本の 岩手の特

 別普及員に任命しますよ」と応えてくれた。

   私ときたら、これまでの読書歴の中で一番はまった本の作者から、面と向かってこんなことを言わ

 れ、舞い上がってしまい、かろうじて立っていたのだった。

  今回、このような形で約束の一端を果たすことが出来たのは「さわやかさん」のおかげである。

 ありがとうございました。

                                  村上 武男 / 仙北支部